コロナウィルス騒動顛末記 偽詐欺給付金サイト
未確定の「2回目」給付金かたる偽サイト出現、総務省など注意喚起
業界団体であるフィッシング対策協議会は2020年10月15日、「2回目の特別定額給付金」をかたるフィッシングサイトを確認したとして注意を呼びかけた。偽メールに記載されたURLにアクセスすると、総務省が運営する特別定額給付金の特設サイトにそっくりの偽サイトに誘導される。
同日時点で2回目の特別定額給付金の給付が決まった事実はない。フィッシング対策協議会はセキュリティー組織のJPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)に対して、偽サイト閉鎖のための調査を依頼中だという。
総務省も同日午後0時過ぎにTwitterの公式アカウントで「本日、総務省をかたるメールアドレスから、2回目の特別定額給付金の特設サイトを開設した旨のメールが送られてきたとの情報がありました。当該メールは総務省・国の機関によるものではありませんので、メールに記載のリンクには決してアクセスしないようご注意ください」と注意喚起している。
2回目の特別定額給付金? 実際は情報盗む偽サイトへの誘導メール
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、緊急経済対策として一律10万円の特別定額給付金が支給され、追加支援にも期待が高まっているが、話題に便乗したフィッシング攻撃が発生している。
一部国会議員より追加支給の要望書などが提出され、要望書を受け取った菅首相の判断などへ注目が集まっているが、こうした動きに便乗し、個人情報をだまし取るフィッシング攻撃が確認されている。
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誘導先フィッシングサイトのフロントページ(画像:フィ対協)
フィッシング対策協議会によれば、問題のフィッシングメールでは総務省を装い、「二回目の特別定額給付金事業が実施されることになった」などと記載。10月14日に特設サイトを開設したなどとして、偽サイトへのリンクが含まれる。
受信者を信用させるため、メールの本文では総務省のウェブサイトに記載されている正規の特別定額給付金に関する文面を盗用。ただし作りは雑で、事業費の金額は、これまで実施されてきた特別定額給付金の金額がそのまま記載されている。
誘導先のフィッシングサイトは、オンライン申請ページに見せかけ、氏名や住所、国籍、生年月日、性別、電話番号、メールアドレス、職業のほか、運転免許証、保険番号、パスポートの番号、カード番号の有効期限、認証コードなどの入力を求めていた。
さらに確認書類の写しとして運転免許証やパスポート、カードなどの画像や、通帳やキャッシュカード、オンラインバンキングの画面の写しや画像などをアップロードするよう要求する。
10月15日10時の時点でフィッシングサイトの稼働が確認されており、同協議会では、サイトの閉鎖に向けてJPCERTコーディネーションセンターに調査を依頼。今後、類似のフィッシングサイトが公開される可能性があるため、引き続き注意するよう呼びかけている。
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